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2024.12.11
光学設計の概要と構成する部品
光学レンズ設計.comを運営するジュラロン工業株式会社では、回折限界まで収差を抑制した非球面単レンズの対物レンズやコリメータレンズの設計、所望の照度分布を実現するための単レンズの設計など、光学設計の幅広い実績がございます。当記事では、そんな当社が光学設計の概要と構成する要素について簡単に解説したいと思います。
光学設計の概要
光学設計とは、レンズやミラーなどの光学部品を組み合わせ、光学系を設計することを指します。この光学設計は大きく、①結像光学系、②照明・集光光学系の2つに分類できます。
①結像光学系は、物体から出てきた光をイメージセンサーなどに結像させ、画像を生成する光学系です。評価基準には、画像のコントラスト、歪みなどが含まれます。この結像光学系が用いられている代表的な例として、カメラ、顕微鏡、望遠鏡などがあります。
②照明・集光光学系は、光源から発した光を特定の方向に集光させたり拡散させたりする光学系です。評価基準には、照明の均一性や集光効率、照度の分布などがあります。代表的な例として、LED照明、CD・DVD等のピックアップレンズなどが挙げられます。
光学設計を構成する主要な部品
上述の光学系は様々な光学部品で構成されています。それぞれの部品は、光学系の性能や機能に大きな影響を与えるため、用途に応じて使い分けがなされています。ここでは、その主要な光学部品の一部をご紹介します。
①レンズ
レンズは光を屈折によって集光または発散させる光学部品です。目的に応じて、凸レンズ・凹レンズの形状を組み合わせて使用します。
②ミラー
ミラーは光を反射させて光線の進行方向を制御する光学部品です。目的に応じて、平面ミラー、球面ミラー、放物面ミラー、非球面ミラーなど様々な種類を使い分けます。
③プリズム
プリズムは光を屈折または反射させる光学部品です。光の進行方向を変えたり、波長ごとに光を分散させたりするために使用されます。一般的には、三角プリズムやペンタプリズムなどが挙げられます。
④光学フィルタ
光学フィルタは特定の波長の光を透過させたり遮断したりするための光学部品です。代表的な種類としては、カラーフィルタ、バンドパスフィルタなどが挙げられます。
⑤ビームスプリッタ
ビームスプリッタは入射光を透過光と反射光に分割する光学部品です。プリズム形状やプレート形状のものが一般的です。
⑥回折格子
回折格子は周期的な微細構造によって光を回折させ、波長・ピッチに依存した角度で光を曲げる光学部品です。反射型と透過型があり、分光分析やCD・DVDなど幅広く利用されます。
光学設計のことなら、光学レンズ設計.comにご相談ください
いかがでしたでしょうか。今回は、光学設計の概要と構成する部品についてご紹介しました。
光学レンズ設計.comを運営するジュラロン工業株式会社では、光学レンズの設計はもちろん、金型製作・成形から組立まで一貫して対応しています。この一貫対応体制により、それぞれの工程で発生する誤差の傾向を把握しながら光学設計を行うなど、光学的な機能のみならず、生産性までもを考慮した光学設計を行うことが可能です。
単レンズからレンズユニットまで設計が可能ですので、光学レンズの開発設計でお困りの場合はお気軽にご相談ください。
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