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光学設計エンジニアのための
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2024.12.16
光学設計の基礎:様々な光学系とその役割
光学設計は、カメラやプロジェクター、顕微鏡、照明装置など様々な機器で重要な役割を果たしています。高性能で効率的な光学系を構築する上で確実に必要とされる設計技術です。当記事では、光学設計の概要と、それを活用して実現可能な機能について解説します。
光学設計とは?
光学設計とは、レンズや鏡などを組み合わせて光学系を構築し、特定の目的を達成するための技術です。この技術では、レンズの形状、厚み、間隔、材質、絞りの位置や大きさなどの設計要素を最適化して、目標とする機能を実現します。
光学系の目標とする機能は多岐にわたりますので、下記にてその代表例をご紹介します。
結像光学系
結像光学系とは、物体の像を形成する光学系です。カメラでは、被写体の光をレンズで集め、フィルムや撮像素子(CCDやCMOS)に像を結びます。プロジェクターでは逆に、光学系を通じて画像を大きく投影します。
結像系の設計では、焦点距離、解像度、歪みの抑制などが重要な課題です。また、非球面レンズを活用することで、収差を低減し、鮮明な画像を得ることができます。
拡大光学系
拡大光学系とは、目の網膜に直接結像させる非結像光学系です。代表例としては、顕微鏡や望遠鏡などが挙げられます。これらの製品群には、物体を拡大して観察するための光学系が使用されます。具体的には、対物レンズと接眼レンズの組み合わせにより、高倍率での観察を可能にします。
照明光学系
照明光学系とは、光源の光を拡散・集光させる非結像光学系です。簡単に言うと、何かを照らすための光学系です。顕微鏡用の照明装置、自動車のヘッドライト、ディスプレイのバックライト、カメラのフラッシュ、プロジェクションマッピングなどが代表例です。
照明光学系の1種として、投光光学系と呼ばれるものがあります。これは、光源からの光を特定の方向へ集中的に照射するための光学系で、より指向性の強い光を作りだすことに特化しています。
レンズ設計なら、光学レンズ設計.comまで
いかがでしたでしょうか。今回は、光学設計で実現できることについてご紹介しました。
光学レンズ設計.comを運営するジュラロン工業株式会社では、光学レンズの設計はもちろん、金型製作・成形から組立まで一貫して対応しています。この一貫対応体制により、それぞれの工程で発生する誤差の傾向を把握しながら光学設計を行うなど、光学的な機能のみならず、生産性までもを考慮した光学設計を行うことが可能です。
単レンズからレンズユニットまで設計が可能ですので、光学レンズの開発設計でお困りの場合はお気軽にご相談ください。
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