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2025.03.23
光学設計の基礎:回折格子の種類・材質
回折格子とは?
回折格子は、多数の溝が平行に刻まれた構造をしています。回折格子の役割は大きく2種類に分かれます。1つ目は、白色光を波長ごとに異なる角度に分ける役割(分光)、2つ目は、単色光に対しては0次光、±1次光、±2次光などの回折次数に応じた角度に伝搬させる役割(分岐)を持ちます。


回折の式
回折の式は下記の通りです。
・格子ピッチ:p
・波長:λ
・入射角: θi
・回折角: θd
・m:回折次数
回折角θdは以下の式を満たします。
sinθd-sinθi=m・λ/p
垂直入射の時、sinθi=0のため式は以下となります。
sinθd=m・λ/p
この式より以下のことがわかります。
①波長λが長い方が回折角θは大きい
②格子ピッチpが小さい方が回折角θは大きい
③回折次数mが大きい方が回折角θは大きい
回折格子の種類
回折格子は、光学的な種類と形状的な種類に分けられます。
光学的な種類
透過型回折格子
光を透過させて分光する回折格子です。透明な基板に溝を刻んだ構造をしています。
反射型回折格子
光を反射させて分光する回折格子です。金属などの反射面に溝を刻んだ構造をしています。
形状的な種類
矩形回折格子
溝の断面が矩形になっている回折格子です。回折角度が左右対称です。(回折次数の符号に従った方向)
ブレーズド回折格子
溝の断面が鋸刃型になっている回折格子です。一定方向(回折次数の符号に従った方向)の回折効率を高めることが可能です。
回折格子の材質
光が反射または透過する材料であれば回折格子を製作可能ですが、回折格子の材質には、主にプラスチックとガラスが用いられます。
プラスチック
メリット: 成形により大量生産が可能であるため、製造コストが安価です。
デメリット: 耐熱性や耐薬品性に劣る場合があります。
ガラス
メリット: 耐熱性や耐薬品性に優れています。
デメリット: 主にフォトリソグラフィーで生産されるため、製造コストが高価です。
光学設計なら、光学レンズ設計.comまで
いかがでしたでしょうか。今回は、回折格子の種類・材質についてご紹介しました。
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