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2026.05.18
光学設計の基礎:スネルの法則
光学設計の世界では、光の動きを正確に制御することが不可欠です。その根幹をなすのが「スネルの法則」です。この記事では、スネルの法則の基本的な概念からその重要性を分かりやすく解説します。
スネルの法則とは?
スネルの法則(Snell’s Law)は、光が異なる媒質(例えば、空気と水、ガラスと空気など)の境界を通過する際にどのように進むかを示す、光学における基本的な法則です。 光が媒質の境界を斜めに通過するとき、その進行方向が変わる現象を「屈折」と呼びます。 スネルの法則は、この屈折の角度を正確に予測するために用いられます。
スネルの法則の基本
スネルの法則は、17世紀にオランダの数学者ウィレブロルド・スネルによって発見され、以下の数式で表されます。
n1 * sin(θ1) = n2 * sin(θ2)
ここで、それぞれの記号は以下の意味を持ちます。
- n1: 媒質1の屈折率
- n2: 媒質2の屈折率
- θ1: 入射角(光が媒質1から境界に入る角度)
- θ2: 屈折角(光が媒質2へ屈折して進む角度)

この式は、入射角と屈折角、そしてそれぞれの媒質の屈折率の間に成り立つ関係を示しています。
屈折率が未知の媒質の屈折率は、θ1、θ2を測定し、上記スネルの法則を使って求めています。例えば、空気中で測定する場合は、媒質1を空気として、相対屈折率n2/n1は以下の式で求めることができます。
n2/n1 = sin(θ1)/sin(θ2)
屈折率と光の速さ
屈折率が高くなればなるほど、媒質の中で光が進む速度は遅くなります。 真空中の光が進む速度をV0、媒質の屈折率をnとすると、媒質の中を進む光の速度(V)は、
V=V0/n
となります。例えば、ガラスは約1.5〜1.6であるため 1/1.5 の速度となります。
屈折率nを速度で表すと、
n1=V0/V1、n2=V0/V2
となりますので、スネルの法則は以下のように速度と角度で表すことができます。
sin(θ1)/V1 = sin(θ2)/V2
スネルの法則の応用
スネルの法則は、私たちの日常生活から高度な科学技術まで、幅広い分野で応用されています。
スネルの法則により説明できる日常生活の現象
プールや川の底が、実際の深さよりも浅く見える経験はないでしょうか。 これもスネルの法則による現象です。 水中の物体から出た光が、水面で屈折して空気中に出てくるとき、光の進む角度が変わります。 そのため、私たちの目には、物体が実際よりも浅い位置にあるように見えるのです。
スネルの法則の利用
メガネやカメラのレンズ、顕微鏡といった光学機器の設計において、スネルの法則は不可欠な考え方です。 レンズは、光を屈折させることで、焦点を合わせたり、像を拡大・縮小したりします。 設計者はスネルの法則を用いて光の経路を精密に計算し、光がレンズのどの部分を、どの角度で通過すれば、意図した通りの像を結ぶことができるかを決定します。 鮮明で歪みのない視界や画像を得るためには、この法則に基づいた正確な計算が欠かせません。
光学設計なら、光学レンズ設計.comまで
スネルの法則は、光の屈折という現象を数学的に記述する、光学設計における最も基本的な法則の一つです。日常的な光の不思議から、メガネやカメラのレンズ設計、さらには現代社会に不可欠な光ファイバー通信技術まで、その応用範囲は非常に多岐にわたります。光学の世界を理解する上で、スネルの法則はまさにその第一歩と言えます。
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